一覧表付き|京都のインターナショナルスクール8選!学校選びのポイントも解説

インターナショナルスクールとは日本在住の外国籍児童・生徒を対象にした教育施設です。しかし、近年ではグローバル化が進み、日本人の子どもが通うケースも増えています。

一方で、「インターナショナルに通わせたい」「英語を学ばせたい」と思いながらもどうやって選べばいいか分からず、困っている保護者も多いようです。

今回の記事では、インターナショナルスクールの選び方と京都にあるインターナショナルスクール8選を紹介します。
さらに、メリット・デメリットについても解説していきますのでインターナショナルスクール選びの参考になれば幸いです。

※2023年9月時点での情報です

目次

インターナショナルスクール選びの3つのポイント

インターナショナルスクールを選ぶ時に大切なのは、以下3つのポイントです。

  • 必要な認定資格を確認する
  • 日本語の学習レベルを知る
  • 何年間通うかを決める

必要な認定資格を確認する

必要な認定資格は、将来の目的によって異なります。

まず、インターナショナルスクールは、日本の学校教育法で定められている教育施設ではありません。義務教育の対象外になるということです。

例えば、将来日本の高校・大学に進学したいのか?それとも海外の高校・大学に進学したいのか?これによって、選択するスクールが大きく異なってきます。

もし、志望校が決まっているのならば、どのような機関に認定されているかを確認する必要があります。

特に、国際教育機構から認定されているかどうかは、今後の進路へ影響する重要なポイントです。認定されていないスクールの場合は、高校入学資格や大学受験資格を得ることができない場合があるため、注意が必要です。

つまり、将来の目的(将来の進路)を見据え、必要な資格を取得できるスクールを選ぶ必要があるという事になります。

日本語の学習レベルを知る

多くのインターナショナルスクールでは授業やスクール内での生活のほとんどが英語で行われます。日本語は外国語科目として扱われます。

外国語のカリキュラムは毎日ではなく、平均で週2コマと少ない傾向があります。そのため、日本の学校に通っている同学年レベルの日本語が身に付かない可能性があるのです。

実際に、義務教育時期に学ぶ日本の歴史や文化、常識といったものが身に付かず、インターナショナルスクールに通いながら日本語学校に通うケースもあるようです。

将来、日本語を必要としていない事が決まっていればあまり気にする必要はないかもしれませんが、日本人である以上「最低限の日本語と文化は身に付けさせたい」と思っている保護者も多く、日本語や日本の文化のカリキュラムをどれぐらい取り入れているのかなどを事前に確認する事は大切なポイントです。

何年間通うかを決める

インターナショナルスクールは、幼稚部から高等部まで一貫しているスクールもあれば、幼稚部のみ、初等部や中等部までなど、スクールによって異なります。

例えば、幼稚部・初等部までのカリキュラムを持つスクールに通っていた場合、継続してインターナショナルスクールに通わせたいと思えば新たなインターナショナルスクールを探すことから始めなくてはなりません。

先述したように、将来の目的によって通う年数も異なるためスクールの選び方も変わってきます。

初めから、高等部まではインターナショナルスクールに通わせると決まっているのであれば、一貫校を選ぶ方が安心といえます。ただ、その際に注意が必要なのは一貫校であっても、同じ敷地内にない場合があることです。

初等部までは家から近かったが、中等部からは片道1時間以上の通学になるなど環境が変わる事もあるので将来の目的に合わせた計画を立てながら「何年間通う事になるのか?」を明確にすることは大切なポイントです。

学校選びの前に知っておきたい10個の認定資格

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国際バカロレア資格(IB)国際バカロレア(IB)は、インターナショナルスクールを卒業する学生に国際的に認められた資格を提供するために、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が定めた教育プログラムです。
WASCWASCは、米国の6つの地域認定機関の1つである、学校認定委員会西部学校大学協会です。幼稚園から大学レベルまでの学校を認定する、国際的に認められた教育認定機関です。
CISCISは、インターナショナルスクール評議会といい、質の高い国際教育の推進に取り組む会員組織です。グローバルシチズンシップと質の高い国際教育への取り組みを共有する小中学校、高等教育機関、および個人にサービスを提供しています。
ECISECISは、欧州インターナショナルスクール評議会といいます。ヨーロッパおよび世界中の会員を支援し、教育問題や世界的問題への取り組みを主導しています。
ACSIACSIは、国際キリスト教学校協会といい、キリスト教の学校や教育者にトレーニングとリソースを提供し、キリスト教教育を国際的に促進しています。また、キリスト教をベースとしたカリキュラムを提供する学校に認定を与えています。
NEASCNEASCは、ニューイングランド学校大学協会といい、米国および世界中の1,500を超える公立、独立、およびインターナショナルスクールと提携して、認定を通じてすべての生徒に対する質の高い教育を評価、サポート、および促進する、独立した自発的な非営利会員組織です。この組織は、米国のニューイングランド地域および世界中のあらゆるレベルの教育機関を評価および認定しています。
ISIISIは、海外にある英国の学校を検査するためのイギリス政府管轄下組織の学校評価機関です。
PYPPYPは、国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムです。3歳〜12歳までを対象としており、精神と身体の両方を発達させることを重視しています。
MYPMYPは、国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムです。11歳〜16歳までを対象としており、青少年に、これまでの学習と社会のつながりを学ばせます。
DPDPは、国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムです。16歳~19歳までを対象としており、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)を取得できます。原則として、英語、フランス語またはスペイン語で実施されます。

【一覧表付き】京都のインターナショナルスクール5選

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所在地対象年齢認定資格使用言語学費(/1年)
京都インターナショナルスクール京都府京都市幼稚部初等部中等部IBWASC英語年間約165万
京都インターナショナルユニバーシティーアカデミー京都府京田辺市初等部中等部高等部WASC ACSI英語年間130万~
立命館宇治中学校・高等学校京都府宇治市中学校高等学校IB(高等学校)英語年間105万~
同志社国際学院国際部京都府木津川市中等部高等部IB英語小学校155万~
京都国際フランス学園京都府京都市幼稚部初等部中等部高等部フランス海外教育長協定校フランス語初等部75万~

京都インターナショナルスクール

基本情報

学校名京都インターナショナルスクール
所在地京都府京都市上京区北俵町317
電話番号075-451-1022
公式サイトhttps://www.kis.ac.jp/
対象年齢幼稚部・初等部・中等部
認定資格IBWASC
生徒数約100名
受験方法書類審査、面接など
受験倍率不明

使用言語

英語を使用します。

学費

約1,300,000円~約1,700,000円です。

卒業後の進路

アメリカの大学をはじめとする海外の大学へ多くの生徒が進学しています。

海外進学実績
Berklee College of Music
New York University
Edinburgh Napier University
William Blue College
Satya Wacana Christian University(インドネシア)
Israel Institute of Technology(イスラエル)など

国内進学実績
青山学院大学
名古屋大学
奈良県立医科大学
日本大学
など

学校生活の様子

●サタデースクール
毎週土曜日に3歳から12歳までの生徒を対象とした英語漬けのイマージョンプログラムが行われています。

●英語サマースクール
3歳から12歳までの生徒を対象とし、ネイティブの先生、 友人と共に過ごし、楽しく英語力を養う事を目的としています。

●課外活動
ガーデニング、読書、ボードゲーム、写真、ダンス、フィットネス、STEM、PYPへのアプローチサポートなど

おすすめポイント

1957年に創立された歴史のあるスクールです。
コミュニティーとのつながりを大切にすると同時に個々の生徒に対して細やかな指導に力をいれています。

学校法人として学習資源だけではなく、グローバルに活躍するための人材育成にも力を入れています。

また、京都市で唯一国際バカロレアPYP認定校(2006年〜)かつWASC認定(1992年〜)を受けたスクールです。

京都インターナショナルユニバーシティーアカデミー

学校名京都インターナショナルユニバーシティーアカデミー
所在地京都府京田辺市田辺勇田63-1
電話番号0774-64-0804
公式サイトhttp://kiua.kyotoiu.ac.jp/index.html
対象年齢初等部・中等部・高等部
認定資格WASCACSI
生徒数約240人(2021年時点)
受験方法書類審査、個人面接(受験生)、保護者面接、テスト(英語・日本語)
受験倍率不明

使用言語

英語、日本語を使用します。

学費

初年度学納金 (2024年度)
入学金¥300,000
授業料¥898,000
科目登録費¥50,000
設備費¥150,000
初年度合計¥1,398,000

卒業後の進路

卒業生の半分が、海外へ進学しています。
特に多い傾向がある進学国は、アメリカやカナダです。
国内進学者の多くは、国際的な学問分野など、すべてを英語で行う大学を選択しています。

●海外進学実績
University of California Los Angeles
Cornell University
King’s College London
University of British Columbia など

●国内進学実績
京都大学
慶應義塾大学など

学校生活の様子

●グラウンド
フットサルコートとバスケットボールコートを備えた、広々としたグランドは、のびのび過ごすことが出来ます。

●屋外テラス
2階の一部は屋外テラスとなっており、開放感のあるスペースで生徒たちから人気のある憩いの場となっています。

●遊具
小学生が楽しむことが出来る遊具スペースが設置されています。

●その他
エレベーター、身障者用駐車場、多目的トイレ(オストメイト対応)などの設備が充実しています。

立命館宇治中学校・高等学校

基本情報

学校名立命館宇治中学校・高等学校
所在地京都府宇治市広野町八軒屋谷 33番1
電話番号0774-41-3000
公式サイトhttps://www.ritsumei.ac.jp/uji/
対象年齢中学生、高校生
認定資格IB
生徒数約500人(中学校)約1200人(高等学校)
受験方法面接、試験
受験倍率IGコース専願B方式(科目受験)3.44倍併願(科目受験)2.33倍IMコースの専願B方式3.33倍

使用言語

英語・日本語を使用します

学費

中学校

入学金¥120,000
授業料(年間)¥638,000
教育充実費(年間)¥291,000
合計¥1,049,000

※SAプログラム・IPコースでは、別途費用がかかります。
※その他、教科書代・制服・積立金が必要です。

高等学校

入学金¥120,000
授業料(年間)¥638,000
教育充実費(年間)¥291,000
合計¥1,049,000

※IMコース・ IBコースでは、別途費用がかかります。
※その他教科書代・制服・積立金が必要です。

卒業後の進路

2022年度の卒業生は国内大学に約30人、海外大学に約20人が進学しています。

●海外進学実績
トロント大学
カリフォルニア大学
ロンドン大学
コロンビア大学 など

●国内進学実績
早稲田大学
青山大学
慶応大学
大阪大学
上智大学    など

学校生活の様子

行事や課外活動も充実しており、世界水準の学びを体験できるプログラムが多くあります。

例えば、世界各国で開催される国際会議などに生徒を派遣するプログラムがあり、世界中の生徒と議論や交流を行い貴重な国際経験を積むことが出来ます。

おすすめポイント

立命館宇治高等学校では、高校生の寮「フィリッツハウス」を併設しています。

・立命館系列の高校の中では最も帰国生徒の受け入れに積極的な学校として知られています。
・全体の生徒数の約2割程度が帰国生であり、さまざまなバックグラウンドを持った生徒が多く、多様性に溢れた学校です。
・帰国生のためのサポートも手厚く、中学校では帰国習熟授業を正課授業後の放課後に7時間目として実施しています。
・英語教育においては、習熟度別に授業が設定され、ひとり一人のレベルに合った授業を受けることができます。

同志社国際学院国際部

基本情報

学校名同志社国際学院国際部
所在地京都府木津川市木津川台 7-31-1
電話番号0774-71-0810
公式サイトhttps://www.diskyoto.com/
対象年齢中等部・高等部
認定資格IB
生徒数中等部 約420人高等部 約820人(2020年時点)
受験方法書類審査、面接、試験 
受験倍率不明

使用言語

英語を使用します。

学費

学年の学費6年生~8年生9年生~12年生
学費¥1,550,000¥1,700,000
教育充実費¥150,000¥150,000
年間合計¥1,700,000¥1,850,000
学期の学費6年生~8年生9年生~12年生
¥680,000 ¥740,000
¥510,000¥550,000
¥510,000¥550,0000

卒業後の進路

同志社大学との関係により、  学校では容易に利用できない知的リソースへのアクセスも可能としています。

●海外進学実績
カリフォルニア芸術大学
カリフォルニア工科大学州立大学
エモリー オックスフォード カレッジ
ユニバーシティ・カレッジ・オブ・ロンドン
トロント大学
メルボルン大学 など

●国内進学実績
同志社大学
大阪大学
立命館アジア太平洋大学
上智大学
早稲田大学 など

学校生活の様子

●立地
自然の中にあるスクールは、周囲の山々や京都南部の美しい田園地帯から、日本ならではの四季を肌で感じる事が出来ます。

●図書館
明るく開放的な図書館には、約20,000冊の書籍が用意されています。

●チャペル
特別な祈りの場としてチャペルの存在を大切にし、朝の礼拝や宗教行事を行っています。

おすすめポイント

国際バカロレアの認定校(PYP、 DP)、WASC 認証、同志社大学の全学部への指定校推薦入学制度が整った、同志社ならではのインターナショナルスクールです。

京都国際フランス学園

基本情報

学校名京都国際フランス学園
所在地京都府京都市下京区富小路通五条上る本神明町
電話番号075 354 5240
公式サイトhttps://www.lfikyoto.org/ja/
対象年齢幼稚部、初等部、中等部、高等部
認定資格フランス海外教育長協定校
生徒数約170人
受験方法面接・試験 など解説
受験倍率不明

使用言語

フランス語を使用します。

学費

年間 約750,000円〜

学校生活の様子

●全ての授業はフランス語で行われます。

●1クラスの生徒数は平均12人と少なく、保育園から高校まできめ細やかな教育を受けられます。

●主な時間割例は、8時30分から15時30分です。課外活動や延長保育への対応もあります。

おすすめポイント

●世界的な高校卒業資格であるバカロレアの合格率は100%(2022年度)。保護者からの満足度調査では、とても高い評価を得ています。

●オプションサービスの中には弁当もあります。

英語を使用したスクールが多い中で、フランス語を学ぶことが出来る数少ないスクールのひとつです。

【プリスクール】京都のインターナショナルスクール3選

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所在地対象年齢認定資格使用言語学費(/1年)
キンダーキッズインターナショナルスクール京都校京都府〜市(詳細な住所は後述)
1歳~6歳
なし英語(日本語)約84万円~
リトルジェムスインターナショナルスクール京都校京都府京都市1歳半~6歳なし英語(日本語)約108万~
マリアンインターナショナル京都校京都府京都市1歳~6歳なし英語(日本語)約96万~

キンダーキッズインターナショナルスクール京都校

基本情報

学校名キッズインターナショナルスクール京都校
所在地京都府京都市中京区西ノ京小堀町102番地
電話番号075-813-0003
公式サイトhttps://www.kinderkids.com/
対象年齢1歳~6歳
児童数約5200人(全国)
受験方法見学、面談、願書提出
受験倍率不明

使用言語

英語・日本語を使用します

学費

公式サイト内の「資料請求・お問合せ」ページの資料請求フォームより請求し、確認する事ができます。

プリスクールでの生活スタイル

●課外クラス
英語検定対策クラスや日本学習クラス、サイエンスクラスなどがあります。

おすすめポイント

●日本と外国の両方の文化に触れ、日本式教育のいいところを取り入れています。

●講師は経験豊富でエネルギッシュな外国人と日本人のふたりで担任するため、日本人家庭のお子様も安心です。

●スクールは、二条城に近くにあり、日本の歴史、文化に親しみ、触れることができます。

●人工芝を敷いた屋上バルコニーで日向ぼっこや体操をしたり、夏になると水遊びをします。

リトルジェムスインターナショナルスクール京都校

基本情報

学校名リトルジェムスインターナショナル京都校
所在地京都府京都市中京区和久屋町345‐2
電話番号075-708-7609
公式サイトhttps://www.littlegemskyoto.com/
対象年齢1歳半~6歳
児童数1クラス約10人
受験方法不明
受験倍率不明

使用言語

英語

学費

約9万円(3〜6歳、週5日)

プリスクールでの生活スタイル

●英語を使用した授業は、英語の読み書きやスピーチのクラス、算数や科学や地理などがあり、他にもクッキングやダンスなど、楽しみながら学ぶアクティビティも用意されています。

おすすめポイント

●1クラス約10人の完全少人数制を徹底しています。

●スクール卒園生を中心に、小学生を対象としたアフタースクールがあり、卒園後も英語力のさらなる向上を目指すことが出来ます。

マリアンインターナショナル京都校

基本情報

学校名マリアインターナショナル京都校
所在地京都府京都市中京区猪熊通錦小路下ル錦猪熊町553
電話番号075-812-7081
公式サイトhttps://www.mkids-is.com/
対象年齢1歳~6歳
児童数不明
受験方法不明
受験倍率不明

使用言語

日本語・英語を使用します。

学費

約8万円(1〜2歳、9〜17時、週5日)
約7万円(3〜5 歳、9〜17時、週5日)

プリスクールでの生活スタイル

●室内体操やピアノなど、アフタースクールが用意されています。

おすすめポイント

●スクールの雰囲気がとてもアットホームです。

●講師は、ネイティブの外国人と、バイリンガルの日本人保育士による質の高い授業を受けることが出来ます。

●日本語の授業もあり、お絵かきやクラフトを行うアートクラス、リトミック、室内体操の時間もあります。

【調べておこう】プリスクールは保育園無償化の対象

2019年10月に全面実施された「幼児教育・保育の無償化」により、所得の額に関わらず、幼稚園や保育園が無償化になりました。

幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳児(年少)から5歳児(年長)までの利用料が無償化されます。

ただし注意が必要なのは、保育料の全額が無償化されるのではなく月額37,000円までを市区市町村から補助され、差額は支払いが必要となる点です。また、全てのインターナショナルスクールが対象となるわけではありません。

幼児教育・保育無償化の対象となるインターナショナルスクールは、自治体に届け出を出し、基準を満たした施設のみとなります。届出を出していないインターナショナルスクールは、株式会社または有限会社という扱いになり、対象外となるため注意が必要です。

事前にお住いの市区町村やスクールへご確認ください。

よくある質問

インターナショナルスクールは誰でも入れる?

入学条件は、スクールによって異なります。そもそも、インターナショナルスクールは日本に在住する外国籍の子どもを対象にした教育施設、というのが一般的な定義でした。

しかし、最近ではグローバル化が進み、将来海外へ留学する予定、国際的な環境で教育させたいなど将来を見据えてインターナショナルスクールへの入学を希望する日本人が増え、受け入れているスクールも増えてきています。

また授業を始め、学校生活のほとんどが英語(All English)で行われるためお子様、保護者の英語力が問われる場合が多い傾向があります。保護者の英語力が問われる理由は、スクールとの連絡、行事などが英語で行われることもあるからです。

ただ、幼稚部、初等部の低学年までの入学であれば、英語力が必ずしも必要ではないスクールもあり、英語力を習得するカリキュラムをもつ場合もあります。

インターナショナルスクールのメリットは?

●国際感覚、英語力を身に付ける事が出来る

インターナショナルスクールには、さまざまな国籍を持つ子どもが集まります。日本人と外国籍の生徒の割合はスクールによって異なりますが、日本人の生徒が一定の人数になるよう制限しているスクールもあります。

さまざまな国の人たちと接することで国際感覚が身につくと同時に、世界情勢にも興味を持つようになり、知見を広げられるようになります。

また、日本は英語に接する機会が少なく、幼いころから日常的に英語に触れる貴重な機会となります。子どもの英語力を伸ばすにはよい場所といえるでしょう。

●国際基準の教育を受けることが出来る

インターナショナルスクールでは、国際標準に即したカリキュラムで授業が行われる事がほとんどです。

なかでも、IB認定を受けているインターナショナルスクールでは、多様な文化を理解・尊重し、平和な世界に貢献できるグローバル人材を育成することなどを目的としているため国際的な教育を受けることができます。

また、インターナショナルスクールでは国際的に活躍できる人材の育成に向けて、コミュニケーション力やプレゼン力を磨くためのカリキュラムも多い傾向があります。

例えば、ディスカッションやディベート、プレゼンテーションを取り入れた授業や、先生が一方的に教える授業ではなく生徒が積極的に発言する参加型の授業など、日本ではあまり取り入れられていない授業風景が見られます。

このカリキュラムによって他者の意見を認めつつ自分の意見を発言する力や積極性、主体性などを磨くことができます。

●海外進学

インターナショナルスクールの高等学校を卒業した生徒の8割以上が、海外の大学へ進学しているといわれています。

インターナショナルスクールは、海外進学のために、重要な役割を果たしサポートしてくれます。


サポート制度をもったスクールもあります。例えば「国際バカロレア・ディプロマプログラム (IBDP)」を実施しているスクールで特定のカリキュラムを履修し、卒業する事によって、世界100カ国2万校以上の大学へ入学資格が得られます。

海外の大学へ進学する事で、国際的なキャリアの第一歩につながります。

インターナショナルスクールのデメリットは?

●日本学校への転校・進学しにくい

日本の公立学校に途中で転入しにくくなります。
例えば、インターナショナルスクールの幼稚部から公立小学校に入ることは可能ですが、インターナショナルスクールで小学校教育を終えた生徒は、公立中学校に進学できません。

その理由は、インターナショナルスクールは学校教育法に該当しないため「小学校課程を終えていない」と判断されてしまうからです。

インターナショナルに入学後「やはり公立校に通わせたい」と、転入を望んでも、難しくなる可能性が出てきます。

●費用が高額

インターナショナルスクールと言えば、学費が高額と言う印象を持つ方が多いと思います。

特に、小学校以降は学費が高くなる傾向にあり、年間で約150万〜200万円ほどかかるといわれています。

高等部課程になると年間で約200〜250万円かかるところもあります。さらに、入学費や教材費、給食費、スクールバス運営費などの諸費用を含めるとさらに高額な学費が必要です。

一方で文部科学省が行った令和3年度子どもの学習費調査の結果についてによると、2021年度における年間あたりの学習費は、公立小学校で約35.3万円(学校教育費 6.6万円、学校給食費 3.9万円、学校外活動費24.8万円)、私立小学校で約166.7万円(学校教育費 96.1万円、学校給食費 4.5万円、学校外活動費66.1万円)であることから、インターナショナルスクールの学費が高額であることが分かります。

引用元:「令和3年度子供の学習費調査の結果について」文部科学省

●セミリンガルになる危険性がある

セミリンガルとは、複数の言語をある程度理解しているものの、どちらも十分に習得していない状態の事をいいます。

日常生活はほぼ問題なく過ごせますが、授業での内容が難しくなるにつれ、言語が入ってこなくなり、抽象的な表現を話したり聞いたりすることが難しくなります。

セミリンガルのまま成長していくと、物事全般を深く考える力が向上せず進学や就職の際、不利になってしまう可能性が出てきます。

インターナショナルスクールでも日本語は習いますが、あくまで外国語学習になるため漢字や作文、敬語などの日本語や日本の文化については、フォローが必要になるでしょう。

まとめ

インターナショナルスクールは、グローバル化が進む現代にとって将来の道を切り開いてくれる可能性があり、お子様のキャリアアップへもつながります。

ただ、多くのメリットがある一方で先述した通りデメリットや注意点もあるので、十分に情報収集や確認をしながら検討してみてください。

インターナショナルスクールに通う場合は、小学校の先にある中学校、高等学校、そして大学という将来を見据えた進路を想定することが大切です。

また、志望校が条件に一致しているかどうか、国際バカロレア認定などを得ているかどうかを確認しながら進路の見通しを検討しておくとよいでしょう。

インターナショナルスクールは、将来的に海外で暮らす可能性や、海外で仕事をすることを想定しているなら、魅力的な教育施設といえます。

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