高校からインターナショナルスクールに入れる?学校選びのコツを解説

インターナショナルスクールというと、幼少期から入るという印象があります。

実際は、幼稚部のみや初等部まで、また高等部までの一貫校とさまざまなタイプがあります。

年齢や資格など何を重要視するかは重要なポイントになります。


また、「英語をもっと学びたい」と高校からインターナショナルスクールに入ることも、実は可能なのです。

そこで、こちらの記事では高校から入れるインターナショナルスクールの選び方について紹介します。

目次

【結論】高校からでもインターナショナルスクールに入れる

高校からインターナショナルスクールに入るとなると、まずどれくらいの英語力が求められるのか心配になりますよね。

幼い頃から英語を学んでいる子どもと一緒に授業を受け、日常生活を送るとなると余計に不安になります。

また、学校によっては入学試験で海外在住経験の確認や英語力が試されます。

しかし、一方でそうした英語力を必須条件にしていない学校も多く見られます。

英語力に自信がなくても、学校によっては、高校からインターナショナルスクールに入れるのです。

高校からインターナショナルスクールに行く5つのメリット

高校からインターナショナルスクールに通う5つのメリットを紹介します。

・英語力とグローバルな感覚が身につく
・中学校までに日本語を習得できている
・学習意欲が向上する
・海外の大学へ進学しやすい
・将来の仕事の幅が広がる


順番に解説します。

英語力とグローバルな感覚が身につく

インターナショナルスクールの授業は、基本的に英語で行われています。

そのため、英語を学ぶのではなく、英語で学ぶことになります。

多国籍の生徒と交流することで、たくさんの人種や宗教、言語、文化に触れることになり、グローバルな感覚が身につきます。

中学校までに日本語を習得できている

高校からインターナショナルスクールを考えるということは、これまで日本語環境の学校で過ごし、日本の習慣と文化をきちんと学んできたことになります。

子どもの言語発達は環境からインプットされる言語量によって決まるため、幼少期から英語環境下に置けば、日本語の発達が遅れてしまう可能性もあります。

中学まで日本語環境の学校で学んできたということは、日本語での思考回路がきちんとできているということになります。

学習意欲が向上する

幼少期からインターナショナルスクールに入学している子どもは、本人の意志ではなく親の意向で入学しています。

高校からインターナショナルスクールへ入学するという決定は本人の意志であることが多く、その分学習意欲が高く、他国への関心や興味も高いといえるでしょう。

海外の大学へ進学しやすい

日本の教育制度上でインターナショナルスクールに通うということは、日本で外国人学校に通うのと同じことになります。

そのため、高校在学中に大学の受験資格を得ておくことが重要となります。

個人で国内の大学の受験資格を得る方法には、IB-DPでの資格取得(見込みを含む)、A Level(ケンブリッジ国際カリキュラム)の科目取得などがあります。

日本のインターナショナルスクール高等部卒業後の主な進路としては、英語で授業を行う日本の大学や学部、もしくは日本語で授業を行う一般的な日本の大学となりますが、海外の大学への進学もしやすくなります。

将来の仕事の幅が広がる

インターナショナルスクールに通い、グローバルな視点を身に着けると、将来の仕事の幅も広がります。

日本だけにとどまらず視野を広げることにつながり、住む場所や言語にとらわれなくなります。

高校からインターナショナルスクールに行くデメリット

ここまで、高校からインターナショナルスクールに入学する場合のメリットについて紹介しましたが、デメリットについても紹介しておきます。

授業で使用する英語がわからない

高校からインターナショナルスクールに入学するとなると、懸念されるのが数学・化学・物理などの専門的な用語をすべて英語で理解できるかどうかです。

大半の使用言語が英語のみとなるので、専門用語を把握しておく必要があります。

英語を使って「話す・聞く・読む・書く」ことになるので、対応方法を考え、心構えしておく必要があります。

日本の大学に進学しにくい可能性がある

インターナショナルスクールによっては、文部科学省の認可が下りていない場合もあります。

その場合、日本の高校の卒業資格を得られないことになります。

日本の高校の卒業資格を得られないということは、日本の大学への入学資格がないことになります。

インターナショナルスクールスクールを選ぶ前に、卒業後の進路についても視野に入れておく必要があります。

多様な文化へのギャップを感じる

インターナショナルスクールは、生徒も教員も多国籍であることが多く、文化や習慣、考え方の違いに戸惑うケースも多く出てきます。

これまでの常識が通じないこともあるので、考え方や捉え方に柔軟性が必要となります。

インターナショナルスクールの学費相場

高校からインターナショナルスクールに通った場合の学費の相場を紹介します。

・受験料:2万~5万円
・入学金:20万~50万円
・年間授業料:200万~250万円


授業料は学年が上がるごとに高くなる傾向があるため、入学前にきちんと学費を調べておく必要があります。

英語力に自信がない場合のインターナショナルスクールの探し方

高校からインターナショナルスクールに入学するとなると、周りとの比較もあり、英語力が心配になります。

そこでここでは、英語力に自信がない場合のインターナショナルスクールの探し方を紹介します。

条件がゆるい学校を探す

インターナショナルスクールは、おおまかに老舗インターと新興インターに分かれます。

老舗インターは、日本人の生徒の割合が少なく海外にルーツを持つ生徒が多くなり生徒の国籍は多様です。英語を母国語としている生徒が多く、入学条件でも高い英語力が必要となります。

一方、新興インターは、生徒のほとんどが日本人であり、入学のハードルが低くなりますが、言語習得という意味では中途半端になるリスクも伴います。

英語教育のサポートシステムがある学校を探す

高校からインターナショナルスクールに入る場合、サポートシステムがある学校を探す必要があります。

たとえばESLとEALといわれている英語初心者向けのプログラムがあり、これらは英語が母国語でない生徒に対して実施される、英語力を向上させるためのサポートプログラムです。

●ESL(English as a Second Language)は、第二言語としての英語という意味です。一般的に留学生や母国語が英語ではない学生のために設けられるプログラムです。

●EAL(English as an Additional language)も、第二言語としての英語という意味です。IB哲学と教育学に直接対応した研究ベースの言語獲得プログラムです。

インターナショナルスクール選びの4つのチェックポイント

高校からインターナショナルスクールに入学するには、学校選びが重要です。

ここでは、大切な4つのポイントを紹介します。

日本人生徒と外国人生徒の比率はどのくらいか

日本人の生徒と外国人の生徒の比率によって、英語の使用率は大きく変わります。

日本人が多いと環境に馴染みやすいのですが、英語習得という意味では劣ります。

英語に極力触れたいのなら、日本人の少ない学校を選ぶ必要があります。

希望の進学先に合う認定資格が取れるかどうか

インターナショナルスクールによって、卒業時に得られる資格は異なります。

日本の文部科学省認可校であれば、日本の高校卒業資格が与えられ、日本の大学進学資格を得られることになります。

国際バカロレア(IB)認定校や国際的な評価団体(CIS、WASCなど)の認定を受けた学校についても、日本の高校の卒業資格を得られます。

文部科学省の認可校かどうか、認定資格があるかどうか確認し、卒業後の進路を考えてスクールを選ぶことが重要です。

次に、認定資格について紹介します。

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国際バカロレア資格(IB)国際バカロレア(IB)は、インターナショナルスクールを卒業する学生に国際的に認められた資格を提供する教育プログラムです。
WASCWASCは、米国の6つの地域認定機関の1つである、学校認定委員会西部学校大学協会です。幼稚園から大学レベルまでの学校を認定する、国際的に認められた教育認定機関です。
CISCISは、インターナショナルスクール評議会といい、質の高い国際教育の推進に取り組む会員組織です。CISは、グローバルシチズンシップと質の高い国際教育への取り組みを共有する小中学校、高等教育機関、および個人にサービスを提供しています。
ECISECISは、欧州インターナショナルスクール評議会といいます。ヨーロッパおよび世界中の会員を支援し、教育問題や世界的問題への取り組みを主導しています。
ACSIACSIは、国際キリスト教学校協会といい、キリスト教の学校や教育者にトレーニングとリソースを提供し、キリスト教教育を国際的に促進しています。また、キリスト教をベースとしたカリキュラムを提供する学校に認定を与えています。
NEASCNEASCは、ニューイングランド学校大学協会といい、米国および世界中の1,500を超える公立、独立、およびインターナショナルスクールと提携して、認定を通じてすべての生徒に対する質の高い教育を評価、サポート、および促進する、独立した自発的な非営利会員組織です。この組織は、米国のニューイングランド地域および世界中のあらゆるレベルの教育機関を評価および認定しています。
ISIISIは、海外にある英国の学校を検査するためのイギリス政府管轄下組織の学校評価機関です。
PYPPYPは、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。PYP(プライマリー・イヤーズ・プログラム)は、3歳〜12歳までを対象としており、精神と身体の両方を発達させることを重視しています。
MYPMYPは、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。MYP(ミドル・イヤーズ・プログラム)は、11歳〜16歳までを対象としており、青少年に、これまでの学習と社会のつながりを学ばせます。
DPDPは、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。DP(ディプロマ・プログラム)は、16歳~19歳までを対象としており、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)を取得可能となります。原則として、試験は英語、フランス語またはスペイン語で実施されます。

卒業生の主な進路は

卒業生の主な進路は、日本の大学や海外の大学への進学となります。

インターナショナルスクールに通うことで、グローバルな視点が身に付き、日本内外の英語で授業を行う大学へ進学しています。

教育方針とカリキュラムが合うか

インターナショナルスクールの教育方針やカリキュラムは、学校によって違ってきます。

高校からインターナショナルスクールを選ぶうえで、教育方針やカリキュラムが子どもに合うかどうかは大切なポイントとなり、得られる認定資格と英語の使用環境も重要です。

ESL/EALが充実しているか

高校からインターナショナルスクールに入る場合、ESLやEALといったサポートプログラムがあることは重要です。

インターナショナルスクールは、さまざまな母国語を持つ生徒に対し、共通言語として英語を使用します。

しかし、生徒間で英語力に差がある場合があります。

そこで、英語力の不足を感じている生徒に対し、ESLやEALプログラムを通じて英語力や学習目標に応じてサポート授業を行うようになりました。

ESLやEALプログラムは、「入門レベル」では基礎的な文法や単語、「初級レベル」では読解力や作文力、「中級レベル」では発音や会話力を学びます。また、「IBディプロマ・プログラム準備コース」ではIB DPに必要な英語スキルを学びます。

よくある質問

次によくある質問2つについて紹介します。

インターナショナルスクールの学費は高い?

インターナショナルスクールの学費は、年間およそ200万円〜250万円かかるため、日本国内の公立や私立の高校に比べると高くなります。

インターナショナルスクールは、学校教育法で定められた施設ではないため、負担軽減措置が適用されず、必要な費用はすべて学費で賄われることになります。

また、高い英語力を持つ教員による少人数制の教育になるため、人件費もかかります。

設備費や備品費、課外活動費など、独自のカリキュラムもあるため、学費がより高額になります。

芸能人が子供をインターナショナルスクールに通わせる理由は?

芸能人が子どもをインターナショナルスクールに通わせるケースは多いようです。

その理由について紹介します。

まず、安全対策や個人情報の保護などが強化されているためです。

次に、将来を見据えた多様性、そして匿名性といえるでしょう。


特に匿名性については、芸能人の子どもといえど、ほかの子どもと同じように扱われるという利点は大きく、プライバシーの保護にもつながります。

まとめ

高校からインターナショナルスクールに入学することは可能です。

入学後にESLとEALという英語初心者向けのプログラムを活用して、サポートしてくれる学校もあります。

また、卒業後の進路として海外の大学を視野に入れることができ、グローバルな視点を持つことにつながります。

これからますます国際化が進むなかで、インターナショナルスクールを選ぶという選択はお子様の未来の可能性を広げてくれます。

多くのインターナショナルスクールで、学校説明会が開催されています。

実際に見学に行き、環境を体感されることをおすすめします。

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